パルマこだわりのチーズ工場見学とイタリア1おいしいジェラート屋さん(412日目イタリア5日目)
私がイタリアにきてしたかったことは3つ
①おいしいイタリア料理を食べる(ボローニャ・ナポリ)
②青の洞窟を見る
③イタリア発祥の物作りを見学する(チーズ、バルサミコ酢)
今日はそ、の1つチーズ工場を見学する予定にワクワク。
パルメジャーノ・レッジャーノチーズは、原料のなる牛乳を搾る牛からこだわり、昔の製法を守ってパルマ・モデナ、ボローニャの一部の地域でしか作れない伝統チーズ。
この工場を見に行く方法は2つ。
①現地の日本人ガイドにコーディネイトしてもらう
②直接工場にアポをとり自力で行く
チーズ工場はたいてい町から離れた所にあるから、①はとっても楽ちん。
でも高いしおもしろくないので、私たちは自分でアポをとり見学に行くことに。
パルミジャーノ・レッジャーノ協会が運営しているホームページがあって、そこから、ガイドツアーを選ぶと受け入れてくれる工場を地図のピンで示してくれるから、自分が行きたい曜日でフィルターをかけるといくつか残るので、そこから自分がいいなって思う場所に目星をつけてメールします。
私たちは、バスか歩きで行きたかったから町から近い所を2つ程ピックアップ。公共の交通機関が使えるかの確認もメールの文に書いて送りました。
どちらもすぐに返信がきて公共の交通機関の説明も詳しくしてくれました。
私たちが選んだのはより返事が早かった方。
ここ。
チーズ作りの朝は早いので、見学は9時~(もう1つのところは8時30分~)でした。
パルマのバス停から番のバスに乗りバス停を降りたらこの林をぬけ、20分程歩くと到着。
少し怖がりなわんちゃんが吠えながら出迎えてくれました。
最初は警戒していたこのわんちゃん。1歳未満で遊び盛りってことで、帰る頃にはすっかり仲よくなって一緒に楽しく遊びました。
ボールを蹴ったのを追いかけるサッカー遊び。はなも若い頃はこの遊びが大好きでよく遊んだなって思いながら楽しいひと時でした。
工場見学行く前にまずはアプリのダウンロード。『 parmigiano reggiano』で検索するとでてくるアプリ。
これがとってもすぐれもので、作り方の工程、詳しい説明が日本語でも読み聞きできるから、事前に予習していくとわかりやすいかも。
私たちは、当日に見学しながら読みました。
チーズ作りは健康な牛を育てるところから始まっています。
チーズ作りには微生物がとても重要な役割をはたします。なので、原料となる牛乳がとても大切。
牛乳を搾る牛には一切の科学飼料は与えず干し草のみで育てます。
もちろん、農薬なんて使いません。
その干し草にはたくさんの微生物が含まれているから牛からでる牛乳も微生物の宝庫。
この微生物を殺さないように使用前の牛乳を熱を加えて殺菌するようなことは一切しません。なので、使うのは搾りたての牛乳のみ。(土地によっている微生物がかわってくるのでこの土地で作られるっていうのが重要なのでこの土地以外で作られたものはパルメジャーノチーズとしては認められていません)
夜に収集された牛乳は一晩パットにいれられ、脂肪分とその他の成分にわける為に一晩ねかせます。
そうすると脂肪分は軽いから翌朝には乳脂肪が上、他の成分が下と自然にわかれるので、チーズに使うのは、下の他の成分のみ。
上の脂肪分はバターになります。
他の成分と朝に絞った牛乳を銅鍋にいれて混ぜ合わせた後に発酵させた乳清をいれると酸度があがり乳酸発酵がはじまります。
ここでしばらく待ち。で、チーズ職人が適切なタイミングを見計らってスピーノと呼ばれるこれでかきまぜます。
この時の温度調節が大事らしく水蒸気の量で温度を調節していきます。
で、適度にかきまぜたらしばらく待ち。
鍋の底にチーズの成分がたまって固まっていきます。
だいたい1時間後ぐらいに底に溜まった塊をすくいあげて2つに切り分け、水分をきります。
で、型にいれて2時間後とにガーゼをかえ、むきをかえて乳清も排出をうながします。
で、翌日にステンレスの型にいれかえて2、3日後塩漬け。
ステンレスの型からはずし、天然塩の飽和食塩水に漬け込むこと20日。
チーズは浮いてしまうので、この期間中毎日チーズのむきをかえなければなりません。
ちなみにこの水槽の水はかえないのだそう。
なぜなら、チーズをつけれるぐらいの適切な飽和食塩水になるにはとても時間がかかるから。
創業からだいだい受け継がれてきている食塩水。
端に塩を積み上げておくと自然と食塩が溶け出して飽和食塩水を保つのだそう。
その後、チーズは貯蔵庫にうつされます。
貯蔵庫の温度は大切で、チーズも季節を感じて夏の間は発酵をすすめるため、夏は16度以下にならないように管理されています。
また、チーズが急激に乾燥しない為に湿度も80%以上必要。
湿気がおおいとカビが生えてしまうので、チーズは毎日綺麗にふかれて、5日に一回ひっくり返されます。ひっくり返すのは、一か所だけに長い間、力が加わって形が変形しないようにの意味もあります。
それにしてもチーズ作りは本当に手間がかかるし、メッチャ体力いる仕事。
貯蔵庫では1年~2年またはそれ以上の期間熟成されます。
もちろん、熟成期間が長いほど味に深みがでてきます。
熟成期間が終わったチーズは検査され、品質が3段階にわけられます。
これは、ハンマーでチーズをたたいて音の微妙な変化でわかるのだそう。
中に空洞などが一つもないのが良質のチーズとされていて空洞があると音が変かするんだって。
そしていろんなところに売られていくのです。品質管理は徹底されていて、チーズのQRコードを読み取るとどこに売られてもいつどこで作ったチーズかがすぐにわかるようになってるんだって。
そしていよいよ試食タイム。
13か月ものと、30か月もの。ハチミツ、バルサミコ酢をつけて食べます。
どっちもおいしー!!
でも、やっぱり長期熟成させた方が味に深みがあるー!!
牛乳、乳清、塩 本当にこれだけで作っているチーズ。
材料にこだわり手間暇かけて作ったチーズ。
職人のこだわりを見ることができて楽しい見学になりました。
最後に、製造過程を何度も見ようと工場内にはいろうとする犬と遊んで帰りましたとさ。
うん。楽しかった。やっぱり都会よりいなかの方が好きです。
で、帰ったらお土産で買って帰ったチーズでさっそくリゾット作り。当然おいしかったのでした。
ビルにパルマで一番おいしいジェラート屋さんを教えてもらいました。
『Emilia Cremeria』
いやー、ここ、ホンマにおいしい!!イタリア来てジェラート食べたの3回目やけど、どこもそんなにって思ってたけど、ここはメッチャおいしい。イタリアで一番おいしかったと思う。
ヤッパリ地元の人にきくのが一番。
ビルにおいしいジェラート屋の見分け方を教えてもらいました。
①地元の人が並んでいるところ
②こんもり積み上げているフワフワのジェラートはだめ。ジェラートはしっかりくっついてないとダメなんだって。
③あきらかに着色料使ってますの明るい色のはダメ。色は自然が一番。
うん。それにしてもここ、ホンマにおいしくて、次の日も行きたかったけど、店空くのが朝の11時か12時。夜は11時までやってるのにね。残念でした。
ビルは、大学生。今日は持ち寄りパーティーを友達の家でするらしく私たちも1品作って参加させてもらいました。
10才以上も年が離れている私たちに対しても気軽に話しかけてくれるみんな。
私が学生の頃、10歳も年上でしかも昨日会ったばっかりの人がそんな集まりにいるだけで気を使うから絶対誘ったりしなかったのになー。すごいなって思います。
今は年なんて気にしないけどね。
外国の人が年を気にしないっていうのがわかります。
そして、その場にいるのは、イタリア人3人、スペイン人2人、中国系アメリカ人1人、そして私たち日本人2人。
会話はやっぱり数が多い方が優先になるらしく、イタリア語やスペイン語がメイン(2つの言語は似ています)。
ふいに英語になったりスペイン語になったりイタリア語になったりで、みんなの頭の切り替えの早さに驚きつつなんかおもしろい場でした。
料理もスペインのオムレツ、トマトガーリックトーストがあったり、イタリアのピザやジェラート、生ハム、中国の野菜炒め、そして日本のワサビドレッシングサラダと照り焼きといろんな国の味を一気に楽しめてお腹もいっぱい満足満腹。
今回もホストにとってもよくしてもらいました。本当に感謝。
ビルはもうすぐ日本に旅行に行きます。外国人が使える新幹線乗り放題チケットで九州から北海道まで。
どうか、日本が好きになるような素敵な出会いがありますように。
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