チャット(カート)って?エチオピア人にもらった草を噛んで後で調べた結果
どうも旦那です。 @aso_kura
チャットって知ってますか?
エチオピアを旅行中していると、葉っぱをモゴモゴ食べているエチオピア人を見かけることが良くあります。
あの葉っぱを、エチオピアではチャットと呼ぶそうです。
僕たちは、カフェで地元のオヤジにチャットをもらって食べることに。
チャットを噛んでも、味がただ苦いだけで、身体や気持ちに特に変化はなし。
一体何のために噛んでいるのだろう?と思ったので、チャットについて調べてみました。
今回は、チャットを噛んでみた感想やチャットについて、日本に持ち込みできるかなどをお伝えしたいと思います。
エチオピア人にチャットをもらって噛んだはなし
アフリカのエチオピアで、観光ツアーのランチ休憩でコーヒーを飲んでいた時のこと。
相席していた向かいのオヤジが、茎付きの葉っぱの束を取り出して食べだした。
食べるといっても、飲み込まずにずーっと噛んでいる。
そして、吐き出しもせずに次の葉っぱを口に入れるものだから、オヤジのほっぺたはみるみる膨らんでいった。
「何食べてるの?」と聞くと、「チャットだよ。」という答え。
「ほらよっ!!」とそのオヤジにチャットを渡され、「噛むだけだぞ。飲み込むなよ。」と注意事項を受けつつ恐る恐るチャットとやらを噛みしめる。
すっげぇ苦い…。
チャットの味は、山菜のような旨味のある苦さじゃなくて薬の苦さ。
苦いし、特に体や気持ちに変化もないので、追加せずにチャットをペッと吐き出しました。
チャットって、何のために噛んでいるのだろう?
ツアー後に、ネットでチャットについて調べると、なかなか面白いことが分かりました。
チャットって何?
カート (植物)
カートは、和名でアラビアチャノキは、熱帯高地に自生するニシキギ科の常緑樹の一種。アフリカのエジプトから南アフリカの高地林に自生し、北東アフリカやアラビア半島南部で生産される。
エチオピアでは公用語アムハラ語のチャットが一般的で、オロモ語のジマも広く用いられ、スラングはバルチャ。
「カート」というのが、チャットの一般名称だそうです。
カートは、特に中東のイエメンが有名で、国民的嗜好品なんだとか。
使用方法としては、新鮮な若葉を噛み潰し、頬の片側に噛みくずを貯めながら、汁を飲み下していく。枝単位で売られており、葉を何枚かちぎりながら噛んで行き、最終的には一枝を噛み潰す。
使用方法によると、あのオヤジさん、最終的にあの葉っぱの束を全部噛み潰す気だったのね…。
それにしても、チャットを噛むことに何の意味があるんだろ?
「良薬は口に苦し」って言うし、健康にいいのかな?
カートの葉には、アンフェタミンに似た覚醒作用をもたらすアルカロイドの一種カチノンが含まれており、新芽の葉を噛むことで高揚感や多幸感が得られる他、食欲を抑制する効果もあるが、効果は非常に弱いものであり、コーヒーや酒などの刺激物を飲みなれている人間にはほとんど効かない。
あ〜、そっち系ね(笑)。
簡単に言うと、チャットには、眠気覚ましや疲労感の軽減、やる気を出す効果がありそうです。
エチオピアやイエメンにも、台湾のビンロウや南米のコカの葉の文化に近いものがあるのですね。
なるほど、「コーヒーを飲み慣れているとほとんど効かない」ってことは、エチオピアに来てからコーヒーにハマって毎日のように飲んでいる僕が、チャットを噛んでも体に何の変化もないのは当然。
コーヒーに負けるって、どんだけ弱い効果なんだ!?
そういえば、あのオヤジさんが「チャットを噛んだら、水をたくさん飲めよ。飲まないと便秘になるぞ。」と言っていました。
チャットの副作用は便秘?いや、逆に効能が下痢止め?
チャットの上記以外の効能や副作用は、謎のままです。
エチオピアの街には、チャット通りと呼んで良いような、チャットを売る店がズラーッとならんでいる場所があります。
値段は、ひと束で30〜50エチオピア・ブル(120〜200円くらい)で、エチオピアの物価を考えるとけっこう高い嗜好品です。
あと、チャットを噛んでいる人は、歯に茶渋のようなものが付いて真っ茶色なのですぐ分かります。
エチオピア人は、今も木の枝で歯を磨いている人が多くて、チャットを噛んでいない人の歯は真っ白でピカピカなのです。
チャット(カート)は日本に持ち込んで大丈夫?
結論から言うと、チャット(カート)は日本に条件付きで持ち込むことができます。(※2019年1月現在)
植物防疫所の検索ではこのような結果になりました。
カートの生茎葉の輸入条件の検索結果→“通常の検査で持ち込みできるもの”
その条件とは、以下のように説明されています。
■通常の検査で持ち込みできるもの
該当する植物は、一定の条件を満たせば輸入できます。この一定の条件とは、輸出国政府機関が発行した検査証明書(Phytosanitary certificate)を添付すること、輸入できる場所が限られていること、植物防疫所の検査を受けて合格すること、等です。 詳しくは最寄りの植物防疫所にお問い合わせください。
かなり面倒ですね。
特にエチオピア側の検査証明証なんて、どう申請したら良いのやら。
ここまでして、チャットを日本に持って帰る価値があるのかどうか…。
チャット(アラビアチャノキ)の日本での取扱い
日本では、「アラビアチャノキ」と呼ばれるチャット。
もともと手続きを踏めば国内に持ち込めるものなので、日本国内でのチャットに関する規制は特にありません。
鑑賞目的としての栽培、種子や苗の販売も問題ないようです。
ただし、アラビアチャノキの葉は、厚生省の「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)」に指定されており、経口目的として許可なく販売した場合は、行政指導の対象となるようなので注意してください。
まとめ
エチオピア人が、よく口をモゴモゴしながら噛んでいる葉っぱの正体「チャット」。
チャットは、エチオピア人やイエメン人には無くてはならない嗜好品でした。
その国の文化を体験する意味で、抵抗がなければ少しチャレンジしても面白いでしょうね。
以上、どうも旦那でした。 @aso_kura
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